会社のロゴ・ロゴタイプなどを作りそれらを一貫した会社イメージ訴求としてシステマティックにデザイン展開させていくのが、 コーポレート・アイデンティティ(CI)と呼びます。訳せば「その会社としての自己同一性」になりますが、 簡単に言うと「その会社らしさ」ということになるでしょう。それらは各種の情報収集作業に始まり、 理念づくり、ロゴタイプ・ロゴマークデザインの開発、各種アプリケーション群の制作、広告群の制作といった一連の作業として進行します。 ですから、コーポレート・アイデンティティーとは単にロゴ類を一新するということではなく、 会社全体のあり方を再定義するという根幹からの考え方の変化を意味します。もちろん、これらの制作には大変な労力と期間が必要とされますが、 昨今の急速な経済状況の変化と会社の買収や合併などの繰り返しなどによって、その過程も驚くほどスピーディーになりました。 さらに、会社全体のイメージ革新ではなく、ある特定の商品やサービス、または事業やイベントなどのデザインを開発し、 それらを固有のデザインとして展開してゆく作業を、ブランド・アイデンティティー(BI)とか、ヴィジュアル・アイデンティティー(VI)と呼びます。 これらは通常CIよりは小さな規模で行われますが、しかし開発過程やその展開はCIとほとんど同じか、 さらにもっと深くマーケティングとかかわっているということができるでしょう。BIやVIは、ターゲットとするイメージや対象顧客像がさらに鮮明になっているため、 より鮮烈なデザインが要求される場合もあります。化粧品などのブランド展開(BI)や、会社の100周年事業(VI)などがそれにあたるといえます。
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